理事長所信

一般社団法人唐津青年会議所 2017年度 理事長 橋本達徳

 

        愛郷心(あいきょうしん)

               『からつ』を愛し 祖国を愛し

         誇りをもって行動する 愛するすべての人のために

 71年前の終戦間際、祖国日本を愛する多くの青年が祖国の輝かしい未来を想像し、残る子どもたちに未来を託し、もう二度と祖国へ帰る事が無いと分かりながらも祖国日本を護る為、小さな飛行機に爆弾を抱え敵艦に突撃し、命を落としていかれました。我々はその青年に胸を張って『あなた方に護って頂いたこの国をしっかりと受け継ぎ守っています』『次の世代を担う子ども達へしっかりと引き継ぐことが出来ます』と言うことが出来るでしょうか。

大東亜戦争敗戦から71年、我国はアベノミクスによる経済浮揚でバブル崩壊後の失われた20年を取り戻そうと努力しています。また、地方創生の旗印のもと地方においても様々な取組みで地域に活力を取り戻そうとしています。一方でエネルギーや国防、少子高齢化や憲法改正など大きな課題を抱え、希望に満ち溢れた明るい社会とは決して言えない現状です。しかし、我々はどのような環境にあっても常に前を向いて進んでいかなければなりません。終戦から僅か4年後、敗戦から立ち上がった若者たちは日本の復興を目指し、東京に青年会議所運動の灯を点しました。それから13年後の1962年9月、我々の郷土「からつ」にも青年会議所が誕生し、今年で55年を迎えます。諸先輩方は55年間もの長きに亘り、様々な困難にぶつかりながらも愛する郷土のために全身全霊を尽くして、このまちの発展に寄与してこられました。
 時代背景は変わろうとも、このまちを愛する気持ち、国を想う気持ちは我々青年世代の使命として受け継いでいかなければなりません。時には苦しく大きな壁に突き当たることもあるかもしれません。しかし、愛郷心を持って果敢に青年会議所運動・活動を展開していきましょう。

【愛する子ども達へ】

 子ども達を取りまく環境は、我々が育った時代とは大きく様変わりし、現実とバーチャルの区別すら出来ない子どもたちが増えているように感じます。バーチャルでは容易につながることが出来るが、現実社会では挨拶や感謝の気持ちを伝えるお礼など、当たり前のコミュニケーションでさえ取ることが出来ない子ども達は、友情・家族愛・郷土愛といったものに面倒臭さすら感じているように思えます。
 まずは我々大人が地域の子ども達のために、自らが率先して実社会でのルールや人としてどうあるべきかという道徳教育を行う機会をつくり、様々な事を共に学んでいく環境を構築していかなければなりません。そして地域の子どもたちは地域で育てるという意識を、我々大人がしっかり持ってPTCAの環境を構築していかなければなりません。
 子ども達は我国の宝です。その子ども達がしっかりと育ち、友達を想い家族を愛し郷土を愛する心を育み、将来地域の力・国の力となるよう導くのは我々大人の使命です。それをしっかりと果たしていきましょう。

【愛する世界中の仲間へ】

 日韓国交正常化から間もない1971年5月『玄界灘に友情の架け橋を』をスローガンに、諸先輩方の努力が実を結び、唐津青年会議所と大韓民国麗水青年会議所は姉妹JCの締結を果たされました。それから45年その友情は幾多の困難にぶつかりながらも、熱い想いと互いを尊敬しあう気持ちを持って交流を続け、今現在も燻る事無く続いています。国家間では領土問題や歴史問題など、決して良好な関係とは言えないこの時代、共に自国の将来の為に一生懸命、運動を行っている我々青年世代が、民間外交の担い手となり率先して交流を行い、今以上に相互理解を深めていく必要があります。そして、その行動が近い将来、国家間の問題を解決する一助となると確信します。
 言葉や文化は違えども、互いの目標は『恒久的世界平和の実現』です。我々の交流は、世界にとっては小さな一歩かもしれませんが、その一歩一歩の積み重ねが必ずや、紛争の無い世界を築き上げるはずです。
我々は国内においても、姉妹JCである公益社団法人姫路青年会議所、近年玄界灘JCとして友好関係にある一般社団法人糸島青年会議所と、様々な交流を毎年行っています。その交流は我々メンバーにとっていつも良い刺激となり、その後の活動に活かされています。本年度も同じ志を持つ仲間として、互いに切磋琢磨しながら交流を続けていきましょう。

【愛する唐津JCの仲間に】

 我々は一人のJAYCEEである前に、一人の大人として、社会人として、青年経済人として、地域のリーダーとして日々の生活をしっかりと送らなければなりません。我々は常に向上心を持って失敗を恐れず何事にも挑戦していかなければなりません。挑戦しなければ失敗はしませんが、絶対に成長もありません。青年会議所には多くの挑戦の機会が有ります。日本青年会議所が行うセミナーや日本青年会議所・九州地区協議会・佐賀ブロック協議会への出向など、自分が成長する機会は多く有ります。出向やセミナー受講にはスケジュール管理や移動に掛かる費用など様々な困難も伴うかと思います。しかしそこで得た人脈やネットワークや知識は決してお金では得ることの出来ない貴重なものだと思います。是非とも自分自身で成長の機会を作っていきましょう。
 「からつ」に産声をあげ55年、多くの諸先輩方の努力により今日があります。55年もの間には多くの喜びや、苦労があった事でしょう。本年、我々はその歴史を振り返ると共に、創立50周年の際に掲げた10年運動指針『ゆめのかたち』の進捗状況の検証をしっかりと行います。過去の検証を行うには、OB会員との関わりが重要です。自らが活動・運動を行ってこられた諸先輩方と今以上により良好な関係を構築し、共に今後の唐津青年会議所について語り合う機会が必要です。そして、次の節目である創立60周年に向けて現役メンバー全てが、唐津青年会議所の発展に、一丸となって日々切磋琢磨しながら活動・運動を行っていくことが必要です。
 青年会議所は40歳までの限られた時間での活動です。今後3年間で現役メンバーの半数が卒業を迎え、近年では会員拡大も青年会議所運動の中でひとつの事業として捉えられてきました。会員拡大においては、拡大にあたる我々メンバー個人の日々の行動が常に市民から見られていると言う意識を持ち、我々の日々の活動や運動を理解されて、はじめて会員拡大のスタートラインに立つことが出来ると考えます。日頃から我々メンバーは常に市民から注目されている意識をしっかりと持ち、「からつ」を担うリーダーの一人として、共に活動を行うメンバーの会員拡大に臨んでいきましょう。

【愛する郷土「からつ」へ】

 自分たちの住み暮らす郷土を明るく豊かな社会にしようと、同じ志を持った青年会議所メンバーが全国各地で地域の特性を活かしたまちづくりを行っています。我々、唐津青年会議所も例外ではありません。「からつ」の歴史や文化を再度見つめ直し、観光を軸にしたまちづくりや、新しい産業による企業誘致や行政と共に考えるまちづくりなど、様々な形でのまちづくりを考え、活動・運動を行っています。しかし、実際に地域の事を考え、実働をしていくのは市民一人ひとりです。その市民を導いていくのが地域のリーダーとならなければならない唐津青年会議所メンバーであると考えます。これから先のまちづくりは参加型のまちづくりでなく、参画型のまちづくりを形成していくべきです。その為には唐津青年会議所が先頭に立ち、多くの団体・市民を巻き込み、まちづくりを通し、愛郷心を育む事の出来る人づくりを行いながら、海・山・川の自然あふれる「からつ」の地理的優位性を活かした独自のまちづくりを展開しなくてはなりません。

【最後に】

 政府はアベノミクス3本の矢を実行し、バブル崩壊後から続いているデフレからの脱却を狙い大胆な経済政策にて一時は円安・株高という好影響をもたらしたように見えましたが、地方の経済はいまだに長いトンネルから抜ける気配すら見えません。
敗戦後、僅かな期間で見事な高度経済成長を成功させ、その時代を支えた団塊の世代と言われる方々の多くは定年にて経済界の第一線から退かれました。我国はこれから少子高齢化へ加速し経済界においては人手不足や技術継承の課題など、多くの課題を抱えながらもこれから先の日本を支えていかなければなりません。
我国は全ての国民によって支えられ国として成り立っていますが、これから国民はエネルギー・国防・少子高齢化・憲法改正など様々な課題を解決し安定した国づくりを目指していかなければなりません。
 唐津青年会議所が行う各種事業や運動は、我々が住み暮らす「からつ」にとっては小さな一歩かもしれませんが、その一歩一歩をしっかりと着実に前へ進め、今以上に市民から共感を受ける団体へと成長しましょう。青年会議所の運動は時代の移り変わりと共に変化しています。しかし「明るい豊かな社会の実現」という青年会議所メンバーの想いは創立当時の55年と何ら変わっていません。創立55周年を迎える本年、我々唐津青年会議所メンバーは今一度、我々青年世代が今何をすべきかを考え「修練・奉仕・友情」のJC三信条を胸に刻み、愛する郷土「からつ」の為そして祖国日本の為に青年会議所運動を展開していきましょう。

 愛する郷土「からつ」の為に
 愛する仲間と共に愛郷心を磨き
 愛する子どもたちへその想いを継承する

我々は信念と誇りをしっかりと持ち、「からつ」の為に力強く前進します